雲の流れのように。

脊髄腫瘍・大腸憩室出血・くも膜下出血・お腹いっぱい。

手術前日。その②

執刀医は3枚のMRI画像を持って来た。初診日(1枚目・5月中旬)、検査入院時(2枚目・6月中旬・造影剤)、昨日(3枚目・入院日・7月下旬)撮影の3枚。

 

「これが昨日のMRIの画像なんですけど。」と言われて見たそれ(3枚目)は何だか随分腫瘍が小さくなっていた。1枚目、2枚目と比較すると一目瞭然。せいぜい5ミリ程か。

ん!?

1枚目、2枚目は形はいびつだけれど2センチ以上はあったから。

 

冗談なんか言わないタイプだろうなぁ、愛読書はゴルゴ13かもしれないなぁって思わせる風貌のその先生は、ほんの少し、困惑したような気がしないでも無い笑顔で

「ん~、こんなに小さな腫瘍で手術する医者はいません。でも、腫瘍が小さくなるなんて想定していませんでした。」

「○○○さん(私)に対して切る必要の無い手術をする自信がありません。」(リスクを考えると)

「○○○さん(私)の希望も尊重したいし、強い希望があれば対処したいと思いますが・・・。」と話してくれたけれど、必要の無い手術をやって下さいとは言う気にもならないし、先生の気持ちも立場も理解出来た。

5ミリだし。

 

今回は手術を見送ることしました。

延期ではなくて中止。

前日の朝食後にそんな決断するなんて正に青天の霹靂だけれど、日常生活に支障を来していない、5ミリの腫瘍を取りきるために背骨ゴリゴリする「勝負」は出来ませんでした。